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2010年3月 2日 (火)

バケガク

今日は、最先端科学のお話を少ししよう。

現代の錬金術と言われている

''材料科学''

僕の研究も、大きな枠「エキゾチック超伝導体」として、これに当てはまる。

あらゆる元素を混ぜ合わせ新しい物質を作製し

その電気特性、磁気特性、光学、比熱…などを調べるのだ。

中でも、昨今もっとも注目を浴びているのが

やはり超伝導だろう

2008年の鉄ヒ素系超伝導体が発見されてから

たった1年で多くの鉄系超伝導体が発見され

去年までの論文は軽く1000を超えた。(一つ分野としてはけた外れな量)

理科の専門雑誌を買ってもほとんど鉄系超伝導でもちきりだったほどである。

何がすごいのか簡単に言うと

「鉄は磁性が邪魔をして超伝導状態を抑制する。だから鉄は超伝導にはなりにくい。」

というこれまで理論的に鉄の掟になっていた(鉄だけに…)が

鉄とヒ素を混ぜたら超伝導になったしまったもんだから世界が震撼した。

普段の生活からは感じられないが、今、超伝導における研究は爆発的に行われ、これまでの常識を大きく覆すような現代の科学に大きな進歩が得られている。

超伝導は、今まさに注目を浴びている最先端科学です。

さて、超伝導というのは面白い事に、化学と物理学の両方の研究者がやっている。

学問としては固体物理学。実験は、物質が見るもの化けていくから化学って感じです。

僕も、粉混ぜとかの実験してる時は化学をやってる気分です。

ただ、測定して、データを考察するときはやはり物理で量子統計力学の話です。

超伝導のメカニズムや考え方というのは

波動関数(存在確率)や運動量空間(k空間)という、わけのわからない世界を考えています。

僕が一番興味があるのがそこで「なんで超伝導になるのか?」である。

これがわかったら、苦労はしてませんね。(笑

むしろ、わけがわからず化けるから学術的に魅力的なのでしょう…

ちなみに、これは余談ですが(特に物理の余談)さっきの

「鉄は磁性が邪魔をして超伝導状態を抑制する。だから鉄は超伝導にはなりにくい。」

というのは別に常識というわけでは無く、鉄が超伝導になっても普通という真実を知っている人もいました。

磁性も電気伝導も、同じ''電子''の動き

それをこう考えるんですね

沢山ある電子が''磁性の役割を持つ電子''と''電気伝導を担う電子''と二つのグループにわかれている。

同じ仲間にも、これがわかっていない人って結構いるんですよ。変な常識が付くとイメージするのが難しいっていうのもありますけど。

幸いにも僕が研究を始めたころには、こういうのが暴かれてきていたのでラッキーでした。

はぁ長くなりましたが今日はこの辺で…

あ、

57巻楽しみだ~
(もはや語らずとも、わかってくれるだろう)

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