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2010年6月

2010年6月27日 (日)

ハガレン終わる

ハガレンの結末を知らない人はこの記事は読まない方がいいです!ネタばれ注意。

いよいよアニメ"鋼の錬金術師FA"が終わる。

このアニメは原作のストーリーを完全に追って進み。コミックスのストーリーを抜きました。

これ以降は、欠かさず録画して見てました。そしていよいよ、来週が最終話です。

今日が実質、ハガレンの結末に相当するもので、おそらく来週はエンディングストーリーですね。

にしても、楽しかった。

おさらいとして

第63話「扉の向こう」

リンとグリードが分離。グリードが死ぬ。

フラスコの中の小人(お父様)が扉の向こうに閉じ込められる。

エドが、最後の錬成でアルの体と魂を取り戻す。対価は錬金術の真理。

そして、ホーエンハイムがトリシャの墓の前で幸せそうな顔で死ぬ。

という感じで

とりあえず一番大事な話は収束したんじゃないでしょうか~

まぁうまくまとまった感はありますね。錬金術の知識そのものを犠牲にするというのは、僕的には予想通りの展開でしたし。

「初めからやれよ!」という無理やり感はもはや無視しましょう(笑

技術の進歩というのは、学問の進歩はもちろん、人間自身の進歩も問われてくるという事に気付けよということですね。そこを見失うと、神さま(技術の気付かなかった負担など)によって、自らを滅ぼされる。ということでしょう。

さぁ来週のハガレンはたのしみすぎるぜー

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2010年6月26日 (土)

ひまつぶしのお話

これは、よく僕が大学見学に来た高校生とかに超伝導に興味を持ってもらうために話すお話です。

「電気が流れる」というのは、その物体の中にある伝導電子が動くことによって発生する物理現象です。

さて、実際には電気が流れる物質or流れない(流れにくい)物質があります。

流れる物質のことを「金属」

ほぼ流れない物質のことを「絶縁体」、流れにくいのが「半導体」

というようにグループにわけて私たちは物質を取り扱っています。

中でも、電気が流れる特性を持つことから、金属の研究は古くからおこなわれてきました。

一般的には、金属を冷やしていくと、徐々にその電気抵抗は小さく傾向があります。

Cocolog_oekaki_2010_06_26_01_02

さて、ここで問題です。

金属を絶対零度、すなわち0K(-273℃)まで冷やすとその電気抵抗はどうなるでしょうか?

ヒントとして

二人の予想を紹介しましょう。

一人はドルーデさんの予想

「絶対零度では、原子の動きが小さくなって、電子を邪魔するものがなくなり抵抗が小さくなる。」

もう一人はケルビンさんの予想

「いやいや、原子にひっぱられて電子も動けなくなるから抵抗は上がるでしょう。」

Cocolog_oekaki_2010_06_26_01_10

さて、一体どちらの考えが正しいのでしょうか?

この議論に終止符を打とうとした人がいます。

それが、カマリン・オンネスさんという人です。

彼は、実際に金属を冷やしていけばわかる事じゃないか~と

温度を冷やす媒体としてHeの液化に成功させました。Heの液体はおよそ4K(-269℃)で、液体窒素(およそ70K)と比べても、とんでもなく低い温度実現を叶わせた。

さっそく、いくつかの金属を冷やしてみたところ

水銀において異常な現象を発見した。

「4.2Kで電気抵抗が突然に0になる!」(1911年)

Suigin_2

これが超伝導の発見です。

誰も予期せぬ結果だったため、オンネスは何回も水銀の電気抵抗を測りなおしたそうです。

以降、水銀以外でも超伝導転移が確認されるようになり。

電気抵抗0とマイスナー効果(磁石に浮く現象)の両方の現象をもつ物質を超伝導体とよんでいる。

現在では、さまざまな化合物において超伝導の報告があり

有名どころでは銅酸化物超電導体、鉄ヒ素系超伝導体、有機超伝導体などが世間をにぎわせています。

さてさて、金属の電気抵抗を調べるはずが超伝導の発見につながり、驚いたであろう。超伝導の幕開けは、この実験から始まりましたとさ…

ちなみにドルーデとケルビンの予想に関して

答えは、ドルーデ予想が正解です。

しかし、ケルビンじゃなくてドルーデが正解だということをちゃんと理解するには、量子、統計物理の知識が必要になります。

興味があれば物理の世界へどうぞ―結論は統計物理を履修した3年生のころにはきっとわかります。

みたいな感じで適当に話して勧誘してますが

この話の意外と受けがいいので、気に入ってつかってます。

実際、理論系じゃないので、物理の理論よりも、実験の楽しさを教える方が楽しいんですけどね~

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2010年6月10日 (木)

最先端と自分なりの考え

僕も大学院生なので、一研究者である。

周りの研究や現状といものをある程度把握し、世間でホットな研究対象を

自分なりに解釈しておかないと研究者として時代に取り残されしまうのだ。

ということで

ちょっと今日はマニアックな話題なんですけど

"Nature""Science"という雑誌をご存知ですか?

理科系の研究者なら必ず一度は目に通すであろう

もっともポピュラーな学術雑誌である。

そんな雑誌を僕もこのまえちょろっと読んだんですけど

これがかなり面白い!

物理のことから医学のことまで最先端科学のもっともホットな話題を面白く書かれている。

同論文雑誌らは掲載される論文、つまり選ばれた論文と言うのは何重ものレフェリーの審査を乗り越えた、論文の中の論文で

ただ、実験結果や話が面白いだけじゃダメで

インパクトがあってわかりやすいデータと、読み手を引きつける抜群の文章能力を持った人が書かないとレフェリーに引っ掛かる。

んで、自分らがやってる研究"超伝導"なんですけど

現在の物理、化学、材料工学において、一番競争が激しいといっても過言じゃないくらいホットな分野で

2008年の鉄ヒ素超伝導体の発見は"Nature""Science"の10の発見に選ばれるほどの出来事である。現在もなお水面下で競争が繰り広げられている。

そして、もうひとつ

先日のNatureを読んでいたら

新有機物質の超伝導体を発見した

という記事あって、興味を持ち見てたんですけど、これがまたすごい面白そう。

僕なんかは基礎物性(メカニズム)に興味があるので、「なんで超伝導になるのか?」というところにまず考えがいっちゃうんですけど…

結晶構造は、ピセン*が層状に積みあがったような感じで

そのピセンの層と層の間にカリウムをドーピングし

要はキャリア**をピセンに送り込むことで金属的(伝導性をもつ)になるというのが考えられていて、その超伝導転移温度は18Kをも超えるそうです。

新たな高温超電導物質軍の期待が高まるということで、これからホットな話題になるんじゃないかなと思っています。

材料屋さんなんかは、もうすでにその利用法とかについての研究を始めてそうですね…

一つ、興味深い物質が発見されると、たちまち物理、化学、材料屋さんが動く。

僕はそんな中での基礎物性に興味がある物理の人間です。

*ピセンとはベンゼン環が連なってるもの

ピセンの構造式

**キャリア

簡単に言うと伝導電子。

こういう周りの研究を広く興味を持てるようになってきたのは最近です。自分もやっと、研究のストーリー構成というのがわかってきた気がする。

じゃあ今日はこのへんでおやしゅ!

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